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南東三階角部屋日記

三十代前半女性のひとり暮らし日記です。記録としての投稿がメイン。

11月23日 お蚕さんとばあちゃん

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今日は岡谷市にある「岡谷蚕糸博物館」へ行きました。

 

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仕事で使う資料集めのためです。

 

 

館内は基本撮影NGですので写真を載せられないのが残念ですが、なかなか面白い展示物がたくさんありました。貴重なフランス式操糸機や日本人の体格に合わせて開発された諏訪式操糸機、その他にも様々な装置や資料が鑑賞できて面白かったです。

 

シルクは近年(昭和50年頃)まで絹織物以外の使用が認められていなかったそうで、布以外の用途として活用・研究されたのはここ3、40年の間のことだそう。規制が緩和されてから化粧品、医療用などさまざまな分野に使われるようになりました。

 

遺伝子組み換えのお蚕さんからとれたシルクは、ブラックライトで光るのだから驚きでした。

 

ただ、現在は養蚕農家さんの激減(背景に後継者不足など)と中国などからの輸入増で、統計では国内で流通している純国産シルク生産はたったの1パーセントしかないそうです。この博物館に併設されている宮坂製糸所さんは、その数少ない「100パーセント国産」のシルクを生産されています。その多くが織物作家さんや老舗メーカーのオーダーメイドです。

 

実際に稼働している工場内を見学することができ、スタッフさんは熱湯(80度あるそう!)に浮かぶたくさんの繭を素手でさわっていました。この道60年のベテランおばあちゃんの手わざはすばらしかった!

 

戦前、岡谷には人口の約半数の工女さんと呼ばれる女性がこの地で働いていたそうです。県内や県外から多くの女性が働きいていて、とても活気づいていたそう。いわゆる出稼ぎってやつですね。

 

有名な映画に「あゝ野麦峠」がありますが、あれは映画だけあって「工女さんは厳しい環境で、随分と辛い思いをしている」ように脚色されているそうですが、説明員さんのお話を聞いていると職場環境はそんなに悪くはなかったようです。もちろん品質管理・維持の面から言えば高品質商品を輸出するために管理者の厳しいチェックが入り、ダメな製品を出してしまえばそこには厳しい「叱咤」があったそうですが、給与面では奉公に出るより稼ぎは良く、また食事はとても良かったそうです。確かに写真に写っていた工女さんたちは、皆ふくよかな体格をしていました。

 

正月などには故郷に帰るためお土産を買って帰る工女さんたちの姿があり、駅前商店街は活気づき、きちんと経済はまわっていたのだなぁと。

 

そういえば、私の父方の祖母(たびたび日記にでてくるばあちゃん)は、若い頃に製糸工場で働いていました。この博物館に来るまでそのことをすっかり忘れていましたが、展示パネルに写った工女さんたちを見て、もしかしたらここにばあちゃんが写っているかもしれないと思うと、なんだか不思議な気持ちになりました。

 

実家の父に電話で確認したところ、祖母はなんと岡谷市の製糸工場(たぶん片倉)で働いていたそうです。木曽出身の祖母は山奥の村から岡谷の地に降り立ち、小さい弟や母のためによく働いたと、そんな話をよくしていました。私は祖母の想い出話が大好きで、この製糸工場時代のエピソードもたくさん聞いた記憶があります。

 

話のなかで一番記憶に残っているのは、背が低い祖母は足踏み式の操糸機に足が届かず機械をうまく操縦できず、怖い監督官にいつも怒られていたという話。その対応策として、踏み台のところに木かなにかを噛ませていたとか確かそんなことを言っていました。故郷には一年に一1回しか帰れなかったそうです。

 

働き者の祖母は、病気で倒れるその日までよく働いていました。私が、一番尊敬している人です。

 

 

※この先虫画像あり。

苦手な人は閲覧にお気を付けください。

 

 

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宮坂製糸所さんでは養蚕は行わていないのでお蚕さんはいないのですが、観賞用として飼育機にすこしだけいました。写真は人工餌を食べるお蚕さん。不思議なことに天然の桑の葉を食べたお蚕さんは、決して人工餌は食べないのだそうです。グルメなんですね。

 

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愛の営みの最中の成虫(邪魔してごめんね)。黒いつぶつぶは卵。養蚕用に品種改良されたお蚕さんは、空を飛ぶことができないそうです。餌(桑の葉)を求めて移動することができないため、人間がいなければ生きることができません。

 

私の故郷でも、かつては養蚕農家がたくさんありました。小学生のころに見学に行ったこともあります。幼虫嫌いの私は半泣きで帰ってきた記憶がありますが、今こうしてみるとお蚕さんってすごいのだなぁと思います。人間とともに生き、絹を得るため命を絶たれる。お蚕さんの一生はほんとうに短いですが、七千年前から継承されているシルクの歴史を覗くと、実は壮大なスケールなのだなぁと感じました。

 

すばらしい見学ができました。また見に行こうっと。

 

 

 

 お土産コーナー

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蚕糸博物館で買ったもの、シルクソープ、片倉の復刻らくがん、こうじの甘酒。

道の駅で買ったもの、里芋。


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かわいくて食べるのが惜しい気もする。今度、おいしいお茶と一緒にいただこう。


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里芋は蒸かして食べました。バター醤油で。蒸かしたてはおいしい!


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さてと、明日は仕事だ。ぼちぼちがんばろー。

おやすみなさい。

 

 

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