南東三階角部屋日記

四十代前半女性のひとり暮らし日記です。記録としての投稿がメイン。

11月14日 思えば遠くへ来たもんだ

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20:40退社。

 

今日は午前中に5時間の客先対応をし、帰社後は残務処理。午前のうちに溜まった大量のメールに圧倒されそうになったが、大方は片付けてきたので明日の仕事はすこしは楽になるだろう。私がもっと有能な人間であったならばきっと定時帰宅できているだろうにと常々思っているが、自分の能力を憂いていても仕方がないので開き直ることにしている。

 

 

 

昨晩、寝る前にYouTube山本コータローの岬巡りを聴いていた。先月の日記にも書いたが、フォークソングのなかで一番好きな歌が岬巡りである。

 

岬巡りの動画が終わると関連動画が流れたのだが、とても耳なじみのよい、そしてなんだか懐かしく感じるイントロが流れてきた。それは、海援隊の「思えば遠くへ来たもんだ」だった。武田鉄矢が歌う歌詞を背景にして、ベッドに寝ころび天井の灯りを見つめながら私自身のこれまでの人生をぼんやりと振り返っていた。

 

 

私は今35歳になる。童顔で背も低く、年齢より若く見られることもあってか自分でも35歳という実感はあまりないのだが、20代の頃と比べると体力はずいぶんと落ちていると感じるし、お肌も20代のそれとは格段に差が出る。鏡に映る自分を見るたび、そうはいっても確実に衰えているのだと実感する。

 

そういう身体的な衰えに加え、立ち居振る舞いもだいぶ落ち着くようになってきて、記憶に間違いがなければあれはたしか3年ほど前だったと思う。ふと自分の顔を見て「ようやく大人の顔になったな」と思うようになったのは。

 

 

20代の頃は30代になった自分の姿なんてはっきりと思い浮べることができなかった。将来を案ずるよりもいつもその時が大事だったし、辛い思いも人並みに経験してきたが、それでもその時々は楽しかったと記憶している。私は20代のうちに結婚もしなければ、恋人がいたこともほんの一瞬しかなかったが、だからといって自分のこれまでの人生を悔いてはいない。

 

やってきたことと言えば仕事だけしかなかったかもしれないが、それも毎日変化に富んでおり楽しくもあるから、プライベートが充実している人と比較して落ち込むこともない。逆に私から仕事を取り上げたら、本当になにも残らないかもしれない。

 

大人になったと感じたのは、きっと悲喜こもごも諸々の経験を積んできたからだろう。様々な経験を通じて人生の層を重ね、人としての深みを増していくのだと思う。

 

 

 

20歳の私が今の私を見たらなんて言うだろうか。「まだ結婚してないの?」とか「仕事で大成したの?」とか言うだろうか。あるいは「あーあ、結局社会の歯車になっちゃったね!(笑)」などと、若々しい言葉を発するのかもしれない。今となっては20歳の頃の気持ちは全くと言っていいほど思い出せなくなってしまったが、いい意味で力の抜けてきた30代も悪くはないと思っている。

 

あの頃から私もずいぶんと遠くには来たが、20歳の頃の私に負けないくらいけっこう良い顔をしていると思う。いずれ40代・50代になっても、今が一番楽しいと思えていたら素敵な事だと思う。