南東三階角部屋日記

三十代中盤女性のひとり暮らし日記です。記録としての投稿がメイン。

12月30日

28日の夕方、叔母が亡くなった。

 

叔母の死を知ったのは「緊急連絡」と書かれた母からのメールだった。忘年会が終わりアパートに帰る道中でそのメールに気が付き、急いで母の実家へ向かう。お座敷に眠っていたのは、たしかに叔母だった。一週間前に会ったばかりの叔母が、顔に白い布をかけられている。叔母の表情は安らかで、苦しみがあったことをまったく感じさせなかった。

 

最期は伯父に向かって「お兄ちゃん」と言葉を漏らし、眠るように息を引き取ったという。たんなる偶然だろうが、臨終は28日の日記を更新した18:15頃だったそうだ。

 

昨晩は通夜祭と遷霊祭を済ませ、葬儀は今日行われた。なんだか現実味がないまま時間だけが過ぎ去ってしまったように思う。

 

 

56歳という若さで旅立ってしまった叔母に対し、もっと長く生きてほしかったとみな口をそろえて言う。私もそう思う。「親より先に逝ってしまった」と嘆く祖母を見て、がんが末期になる前に見つけられる術はあったのではないか?と後悔もする。遺族それぞれが叔母に対して強い思いを抱く。

 

その一方で、苦しみから解放されたと思うと、安心にも似た感情が湧いてくる。

 

 

しかし実の所、なにが正解でなにが間違いであるかは正直わからないし、無理して答えをだす必要はないと思う。あるのは「死」という事実であり、人間だれしもに訪れる命のサイクルである。だから、むやみやたらに正誤を問うのではなく、今はただ、故人の安らぎを祈ることにする。

 

 

旅行の計画は日程を変更し、年始に行くことにした。まだ悲しみは癒えないが、この旅が自身の癒しになればと考えている。