いつもと変わらない週末。
土曜日はほぼ引きこもり。22:00頃にレンタルDVDの返却のためすっぴんのままTSUTAYAへ。「脳内ニューヨーク」と「マルタのやさしい刺繍」を借りて帰る。
「脳内ニューヨーク」は最後まで意味がわからなかった。まったく面白くなかったというのではない。ストーリー展開が複雑に絡み合ったり食い違ったりして、誰が主人公なのか、いったい今はいつの時代なのか、頭の中が混乱してきて理解が追い付かなくなるのだ。主人公が歩くあのニューヨークは彼の妄想や幻想なのか、はたまた現実の舞台上の出来事だったのか。よくわからないまま迎えたラストシーンは切なくて美しく、気が付けば涙が落ちていた。
「マルタのやさしい刺繍」はほんわかした邦題とは裏腹に、田舎の保守的で閉鎖的な人間模様が映し出したり、自分勝手で家族や周囲の人々を平気で傷つける人々が出てきたりする、いい意味で泥臭い映画だなと思った。主人公であるマルタはスイスの田舎町に住む高齢女性で、亡き夫の店(雑貨店だと思う)で長年の夢であったランジェリーショップをオープンさせるのだけれど、嫌なやつに邪魔されたりなど紆余曲折ばかりでうまくゆかない。
「いい歳してはずかしい」「ランジェリーショップなんていやらしい」など、保守的な田舎ではなかなか理解してもらえない。
そんな中、マルタの決心を友人たちが手伝ったり、マルタの行動に感化された友人たちも新しいことを始めてゆく。
派手な演出はないし90分程度の短い映画ですが、滋味あふれるいい映画でした。マルタおばあちゃんのくしゃっとした笑顔が素敵だった。