今日は一日だらだらしようと決めた。
身体が重だるいので無理に出掛けることはせず、借りてきた映画を観たり昼寝したり散歩したりと、ゆったりした一日を過ごした。
クリームソーダ用にと買ったバニラアイスが余っていたのでコーラフロートに。泡立ちがすごくてバニラアイスがコーラの闇に沈んでしまった。
昨晩、寝る前に旅のエッセイを読んだからか、今朝方、旅行をする夢をみた。私と知らない女性と昔好きだった男性が国内を旅するものだった。知らない女性はどこか昭和のにおいのする女性で、着ている服が70年代ぽかった。うろ覚えだが赤いワンピースに同じく赤いベレー帽をかぶっていた。
男性と私は車の後部座席に座っていた。私が左側、男性が右側。彼を好きだった時代はかなり昔のことなので夢の中で恋愛感情を抱くことはなかったが、なんだか甘酸っぱい心境であったことは夢が覚めた今もはっきりと覚えている。
私たち三人はとても美しいエメラルドグリーンの海を眺めた。ここちよい潮風が窓から流れ込んでくる。私は息をのんだ。こんなにも美しい海ははじめて見た。そう思った。
車は海岸線沿いを走る。車窓に映し出される景色のどれもが色鮮やかだった。
目が覚めると、けだるい感覚が私を包む。夜通し開けっ放しだった窓の外からは雨音が聞こえる。そうか、今日は雨か。夢のような小旅行にふたたび戻りたいと願ったが、もう一度目を閉じることはなかった。
ご近所の猫たちも今日は夢見心地なかんじで。