休日は、たいてい家でひとりで過ごすことが多い。
友人は片手で数えるほどしかいないし、その友人とさえもたまに会えれば良いと思っているので、休日に頻繁に会うことはまずない。
会社の人からも誘われることがあるけれど、休みの日にわざわざ仕事のことを思い出すような感覚になるので、それも基本はお断りしている。
当然、恋人もいないので「ひとり寂しく在宅」が軸になっている。
数か月前、気になっていた人とデートをした。
実に八年ぶりの合コンで知り合ったその彼は、とても穏やかな人柄で、初めて会ったときに親族のような安心感を感じた。胸の高鳴りはなかったけれど、どことなく一緒にいると心地良い方だったので、解散した後もまた会いたいなぁと思っていた。
合コンから一カ月が経ってから、意を決して彼にLINEで連絡をした。恋愛に臆病な私はいつもスタートが遅い。たぶんもう忘れられてしまっていると思いながらも返信を期待した。その日のうちに返信があった。
そのあとは何度かLINEでやりとりをし、電話をするようになり、デートは2回した。だけど弱虫な私は結局なにも伝えることなく、時間は過ぎ連絡は途絶え、あっという間に二ヶ月が経ってしまった。
もっと積極的だったらと自分を恨んでいる。
もっと自分の感情を外に向けて発信できていればと悔やんでいる。
恋人と一緒にいる女性を見て、彼女らはきっと、自分の感情に素直で積極的だから恋人もできるのだろうと、嫉妬にも似た思いが自身の左胸から顔を出した。
他人と比較するなんて馬鹿馬鹿しいし、なんの生産性もない。
わかりきっていてもそう考えてしまうのは、私がなにも行動していないからなのではと思った。この部屋に居続けていては、私はどんどん腐ってゆく。
真夏のアパートは暑い。
三階角部屋で窓がふたつあるのは救いで、風通しがよいため猛烈な暑さにはならない。
心地よい風が入ってくる東側の窓の外をぼんやり眺めていると、風がひゅうと吹き、カーテンを窓の外へとなびかせた。
腐らないで、僕のように部屋の外に出ておいでよ。
気持ちがいいし、その欝々とした感情も薄まってゆくよ。ほら。
白いカーテンがそう言っている気がした。
補足:
このような日記を書くとひきこもり人間の様に見えますが、単に自分の部屋でゆったり過ごすのが大好きなだけです。平日は仕事で鬼のような忙しさなので、休日くらいは家でのんびりしたい。ただそれだけ。