やっとゴールデンウィークが終わる。
「やっと」と表現するのは、私にとってゴールデンウイークは気持ちが沈む連休だからだ。そもそも連休が大嫌いだ。休みはせいぜい3日あればいい。そんな風に思うのは、幸せそうな人たちが嫌でも視界に入るから。楽しそうな人々を見て、私の鬱屈した心は過剰に反応する。「自分はなんてつまらない人間なんだ」と。
つまり、私は他人に嫉妬をしている。家族を持つ者、お金持ち、高級外車でドライブする恋人、恋人と同棲するカップル、趣味を楽しんでいる若者、輝かしい未来がある子供たち・・・目につく人それぞれが輝いて見え、私は眩しさで目がくらむ。
ただ、一見幸せそうに見える人々も、裏ではきっと悩んだり苦しんだり泣いたりしているのだろう。人間の心は実に様々な感情が行きかっているのだから当たり前のこと。
私は、自分が本来、卑屈で皮肉屋で性格がねじ曲がった最低なやつだと知っている。身体が小さく軟弱。だから、小さいころにいじめを受け、暴力を振るわれた。コンプレックスの塊。だからだろうか、余計に自分の未熟さが連休という楽しい日々によって明るみになり、気持ちが沈んでしまうのだ。
しかし、ここまで気持ちが沈むのは久しぶりだ。気持ちだけでなく、ここ一カ月は体調も優れない。気力が湧かず、休日や帰宅後は寝てばかりいる。そして、食事のときに毎回涙が出る。ああ、この感じ、過去にも経験しているよ。考えたくないけれど、あれが来たんだ。
もう二度と再発なんてしたくない、しないぞと思っていたのに。次がきたら三度目だ。いくら軽度といっても、こいつが私の心にまとわりつくとなかなか離れてくれないんだ。お願いだからこのまま何も言わず去って行っておくれ。
仕事をしていればきっと気も紛れる。早く明日が来てほしい。
もう二度とうつ病になんてなりたくない。