南東三階角部屋日記

四十代前半女性のひとり暮らし日記です。記録としての投稿がメイン。

6月16日 昨晩のこと

昨晩、身元不明の女性を保護し、警察に連絡をした。

 

女性は一時間近くもご近所の一軒家にピンポンを繰り返し行っていたらしく、困った家の主が家に帰るように説得を続けていた。その光景をアパートからしばらく眺めていたのだけれど、徘徊者かもしれないと思い至り、心配になったのでその場に駆けつけた。

 

女性は50代くらい。身元がわかるようなものは持っておらず、右手に簡易の血圧測定器をつけ、体はひどく浮腫んでいた。ピンポンをされた家の方曰く、女性とは面識がないという。

 

また、意識が混濁しているようで自分の名前を言えず、どこに住んでいるのかもわからないという。転倒したはずみで後頭部を打ったからか自力で立ち上がることもできない。倒れた体を起こし背中をさすりながら声をかける。応答はあるので緊急性はなさそうだった。

 

警察官は7人ほど駆けつけた。後に彼女は救急車に乗って病院へと運ばれていった。

 

 

あまり憶測でものを言ってはならないが、彼女は何かしらの病気を抱えていて、薬の副作用で意識が混濁していたのではないだろうか。「薬飲んでますか?」の質問に「はい」と答えたので、おそらく。痴呆症による徘徊も考えられる。救急搬送されたあとに病院で検査を受け、その後は身元も判明するだろうが、無事に家に帰ることができていればいいなと思う。誰も彼女のことを知らない、家に帰れないなんていうのは悲しい。